Project/Area Number |
07555056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
兼田 もと宏 九州工業大学, 工学部, 教授 (90039123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 信吾 イーグル工業(株), 技術本部, 課長補佐
小宮 誠 イーグル工業(株), 技術本部, 課長
内堀 善吉 イーグル工業(株), 技術本部, 主幹
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | メカニカルシール / き裂 / 熱応力 / 粘性抵抗 / 接触応力 / カーボンブリスター / アルミナ / 超硬合金 |
Research Abstract |
メカニカルシール摺動画に発生するき裂は摺動発熱による熱衝撃に起因して発生するとする説が一般的であり、現メカニカルシールの摺動リングは、熱衝撃に強い材料選択を設計指針としている。本研究の目的は、この設計指針は誤りであるとする基礎研究に立脚して実用面からこの説の正しさを確認することである。 き裂は、摺動材料に依存して、(1)密封流体の粘性に起因するせん断力、(2)摺動発熱と密封液による冷却に起因して摺動面の密封液側端部に発生する円周方向引張熱応力、(3)真実接触部で誘起される円周方向引張応力、によって発生する。この3点が基礎研究の成果および基礎研究からの推測である。 (1)に関しては、密封面の油膜形式を阻害するような通常とは逆の手法によってき裂発生が防止できることが実用シールを用いて確認できた。 (2)に関しては、基礎理論通り、密封液体側のしゅう動面端部としゅう動接触部の距離を近づけることやしゅう動面端部の仕上げの改善によって防止できることが実用シールで確認された。 (3)が原因と考えられる超硬合金材料に対しては、冶金学的設計指針の確立を目指した。すなわち、WC、TiC、TaC、Co、Niの金属粉末の結合相量を変えて8種類のリングを焼結成形し、窒化珪素製リングを相手材として、同一表面粗さに対してき裂再現実験を実施した。その結果、耐荷重能は、材料の熱および機械的特性に依存しないこと、き裂形態は金属粉末粒子の大きさに依存すること、金属粉末粒子の大きさが大きいほどき裂発生頻度は高くなること、などが判明した。この知見は、基礎研究結果を支持するものといえる。 今後、表面粗さの影響を検討することによって、本理論の最終的裏付けをとり、実用試験する予定である。
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