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¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
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Research Abstract |
走行車両の風による事故低減と安全性確保のために,車両の空気力学的諸特性を調査すると共に,基本幾何学形状を有する2次元基本断面の動的空力特性について以下の研究を実施し,いくつかの新しい知見・成果を得た. 1)偏平矩形断面のフラッター特性と制振 走行車両に作用する非定常空気力は,空力自励振動(フラッター)を決定する自励空気力と密接な関連を持つことから,六角形断面および偏平矩形断面を選び,風洞実験により非定常空気力を決定すると共に,断面の振動に同期して動く振動垂直平板を偏平矩形断面に設置し,フラッターに対する制振を試みた.その結果,六角形断面は耐フラッター性能に優れていること,また偏平矩形断面においても振動垂直平板による制振性能は大きく,また空気力の重ね合わせが可能であり,実験で得られた空気力を入力とした数値解析によりフラッター応答を精度良く再現できることが明らかとなった. 2)空力特性に対する乱れの影響 空力諸特性は気流の乱れに敏感に影響を受けることから,偏平六角形断面の渦励振に対する乱れの影響に焦点を絞り,風洞実験を通じて考察を加えた.その結果,乱れの存在による渦励振応答の変化は,非定常圧力の断面側面の分布状況が,乱れによって急変するためではなく,断面の振動変位に対する圧力の位相差がわずかに変化するためである事が明らかとなった. 3)築堤上を走行する車両の空気力 築堤状の車両に作用する空気力を,風向をパラメータに選び,風洞実験委より測定した.その結果,車両の抗力係数は斜め前方からの風を受ける方が,横風よりも増加することが明らかとなり,走行中の転倒に対する安定性に注意を向ける必要性が示された.
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