X線異常小角散乱装置の試作および巨大磁気抵抗効果の解明
Project/Area Number |
07555475
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
早稲田 嘉夫 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (00006058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
表 和彦 理学電機工業, 研究員
杉山 和正 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40196762)
齋藤 正敏 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (40241583)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Keywords | X線異常散乱 / 小角散乱 / 微細構造 / 多層膜 |
Research Abstract |
本研究のキ-ポイントは、たとえ原子番号が近接する元素が共存する場合でも夫々の元素を的確に識別し、数十ナノメートルの微細構造を解明するX線異常小角散乱装置を世界に先駆け試作し、Co/Cu合金からなる巨大磁気抵抗効果の解明をすることにある。 当初の研究計画に基づき、まず本研究補助金を持ちいて入射X線のエネルギーを自由に選択できるヨハン型あるいは2結晶モノクロメータを搭載する分光部、角度分解能の優れた小角ゴニオメータおよび位置敏感型検出器を装備した計測部を設計・製作し、既設の高輝度X線源と組み合わせたX線異常小角散乱装置を試作した。また本年度は、原子番号が近接するCoおよびCuから構成される多層膜の構造解析を実施した。X線異常小角散乱を応用した結果、CoおよびCu元素の原子番号が5番近く離れている場合に相当する小角散乱強度が測定できた。フーリエ変換法によって解析した結果、本実験で解析した多層膜は2.05nm周期であり、Cuが0.46nm,Coが0.50nm堆積し境界界面構1.09nmであることが判明した。この解析結果は、X線異常小角散乱法を用いて初めて得られた結果であり、今後はこの新しい手法を用いた各種機能性素材の系統的かつ精密な微細構造の解明が十分期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)