多様な脂肪酸組成を有する生物活性グリセロ糖脂質の合成
Project/Area Number |
07557291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
榊原 仁作 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (70080182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永津 明人 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (70244572)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Keywords | モノガラクトシルジアシルグリセロール / ジガラクトシルジアシルグリセロール / 6′-O-acylgalactosyl-sn-1-O-acylglycerol / 発癌プロモーション抑制 |
Research Abstract |
モノガラクトシルジアシルグリセロール(MGDG)誘導体について:すでにMGDGの合成法を確立したことから当該年度では,リパーゼを用いた6′-O-acylgalactosyl-sn-1-O-acylglycerolの合成を行った.Galactosyl-glycerolを原料に,リパーゼALを用いてsn-1位を,続いてリパーゼMを用いて6′位をそれぞれ位置選択的に収率良くアシル化する方法を確立した.天然の6′-O-acylgalactosyl-sn-1-O-acylglycerolは,単一アシル組成まで分離することが困難で脂肪酸残基が数種混ざった状態でしか得られなかったが,合成によりこれを単一アシル組成の化合物として得ることができた.これらの化合物のEpstein-Barr Virus早期抗原誘発阻止活性試験の結果,6′位にpalmitoyl基が結合している化合物の活性が強く,発癌プロモーション抑制物質となりうることがわかった. ジガラクトシルジアシルグリセロール(DGDG)誘導体について:DGDGの合成に必要となるジガラクトシルグリセロール骨格の合成法はこれまでにいくつか報告があるが,いずれも収率が満足なものでないこと,グリコシル化反応で水銀試薬を多用することから,水酸基保護基の検討を含めて骨格の改良合成法の検討を行った.その結果,dibenzyl-sn-glycerolと1-etylthio-6-O-benzyl-2,3,4-O-triacetylgalactoseとを塩化スズを用いたグリコシル化でβ-グリコシル結合させ,ベンジル基の脱保護,グリセロール部ジオールのアセトナイド保護を経たのち,2個目のガラクトースは1-fluoro-2,3,4,6-O-tetrabenzylgalactoseとして銀試薬を用いたグリコシル化でα1→6結合を形成して,DGDGの骨格を作る方法を確立した.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)