肝炎発症機構の免疫学的解析と治療のための薬物運搬用高分子材料の開発
Project/Area Number |
07558121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 恵史 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40231013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野本 洋一 (株)エクォスリサーチ, エネルギー研, 研究員
赤池 敏宏 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (30101207)
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Project Period (FY) |
1995 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Keywords | 肝炎 / サイトカイン / 細胞接着因子 / 肝実質細胞 / ICAM-1 |
Research Abstract |
申請書はこれまでに、肝実質細胞上に発現し、肝炎の発症に重要な役割を果たしていると思われる接着因子を同定してきた。たとえば、これまで内皮細胞や上皮細胞に特異的に発現していると考えられてきたICAM-1やVCAM-1が肝実質細胞上にも発現すること、またこの発現が、炎症性リンホカインと呼ばれるIL-1、TNFa、IFN-gなどによって、正の制御を受けていることを明らかにした。さらにこれらの接着因子は標的細胞である肝細胞とエフェクター細胞であるリンパ球との接着に完全に機能的に働いていた。特に非活性化状態のリンパ球と肝細胞はICAM-1とVCAM-1の両方を利用して接着しているのに対し、活性化したリンパ球は主としてICAM-1を介して肝実質細胞と接着していた。また、ICAM-1の発現を誘導するIFN-gは同時に肝細胞に直接の障害性を持つという意外な事実も明らかになった。興味深いことにこの障害性は肝細胞増殖因子であるHGFによって、阻害される。これらの知見は肝臓において、巧妙なサイトカインのネットワークが機能していることを意味している。これらのネットワークが破綻した際に肝炎などの臓器障害が引き起こされるものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)