Project/Area Number |
07558198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
中山 英一郎 滋賀県立大学, 環境科学部, 助教授 (50108982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦 環 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60111564)
蒲生 俊敬 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (70143550)
紀本 英志 紀本電子工業, 技術開発部, 研究員
柄谷 肇 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (10169659)
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Project Period (FY) |
1995 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Keywords | 海水 / 鉄 / マンガン / 現場(n situ)自動分析法 / 化学発光法 / 熱水探査 |
Research Abstract |
鉄やマンガンは海洋において表層水中の生物活動に大きく関わる元素であり、一方、海底熱水活動においても両元素は非常に鋭敏な化学トレーサーである。したがって、鉄、マンガンを時空間的にに密に測定することは海洋における諸現象を解明する上で大変重要である。すでに開発して来たキレート樹脂濃縮-化学発光検出法などを用いる鉄、マンガンの船上自動分析法を再検討し、海水試料を直接、化学発光の検出部に導入する方法について検討した。その結果、化学発光の増感剤であるトリエチレンテトラミンとジエチレントリアミン及び2種類のオキシン樹脂カラムの組み合わせにより、鉄(II)、鉄(II)+鉄(III)、マンガン(II)が他の元素の妨害なく、それぞれ独立に定量できることを見出した。この結果に基づき、ホトマルとマイクロプロセッサーを内蔵した耐圧容器(深度4000mまで)とポンプ駆動部と流路を切り換える電磁バルブをシリコンオイル漬けにした部分とポンプヘッドを蒸留水漬けにした部分からなる被圧容器および被圧の試薬溶液タンクからなる現場(in situ)型自動分析装置を開発した。この装置の特徴はリアルタイムで鉄、マンガンが測定できる他、温度ドリフトがなく、海洋の様に表層から深層にかけて温度が大きく変わる場合にも連続観測が可能であることである。また、観測船から曳航する、海底に設置して連続観測する、深海艇や無人潜水艇に搭載するなどの方法で用いることができる。JAMSTECのしんかい6500搭載し、ビスマルク海、マヌス海盆の熱水活動の調査においてテストしたところ、良好な結果が得られ、この装置が今後、海洋の化学的な観測の発展に大きく寄与し得ることが明らかとなった。
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