加熱法および食品成分の組み合わせによるがん原性物質の生成抑制法の開発
Project/Area Number |
07558264
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 生至郎 安立計器(株), センサー部, 部長(研究職)
彦坂 守 安立計器(株), 計測システム部, 部長(研究職)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Keywords | 加熱法 / 変異原 / がん / ヘテロサイクリックアミン / センサー |
Research Abstract |
食品の加工・調理の工程において発がん性のヘテロサイクリックアミン(HCA)が生成することが知られている。従って、がん予防の観点から、いかにしたら食品の加工・調理の工程でHCAの生成抑制ができるかが課題である。そこで、本研究は食品の品温を正確に測定できるセンサーを開発し、食品の加熱温度と風味とHCAの生成量との関連性を解明し、HCAの生成量が一番少ない適切な条件を検討する。 食品の加熱温度が高くなるにしたがって、HCAの生成量も多くなることが知られている。従って、HCAの生成抑制を検討するために、加熱温度を厳密に管理する必要がある。そこで異なる温度センサーを作製し、テフロン加工のフライパンを使用し牛肉のハンバーグモデルを加熱することにより、その再現性を検討した。その結果、フライパン類には、頭部径中27のステンレスガードセンサー(Max800℃)が最も安定な温度管理ができ、品温には熱電帯のテープタイプの温度センサーが最も適した。さらに電子レンジの温度管理には光ファイバーセンサー温度計が最も適した。なお、これらの実験の温度管理解析にはデジタル記録計およびパソコンが用いられた。 また、異なる材質のフライパン、例えばテフロン、セラミック、鉄で調理したハンバーグのHCAについて、Amestestで変異原性を調べた。その結果、変異原性の低い順はセラミック、鉄、テフロンであった。さらに、熱伝導率の異なる材質の銅、アルミニウム、鉄およびガラスのプレートで検討した結果、熱伝導率の低いものほどHCAの生成量が少ないことがわかった。 さらに、牛肉をハンバーグモデルとして、食品素材のアルギニン(0.5%)、ゴボウ(20%)、茶粉末(3%)または茶殻(7%)を添加することによってハンバーグの変異原性を60〜90%減少できることがわかった。 以上の研究結果により、食品の加熱法または調理法の工夫によりHCAの生成を抑制することが可能であることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
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