Project/Area Number |
07610420
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
国語学
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柳田 征司 愛媛大学, 教育学部, 教授 (10036410)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 貞永式目抄 / 抄物 / 清原宣賢 / 伝承読み / 庶民教育 |
Research Abstract |
本研究は、発掘・整備が遅れている国書の抄物についての研究の一環として、『貞永式目抄』の諸本を発掘・調査し、目録を作成して、日本語史研究資料としての有効性を明らかにしようとしたものである。 1、発掘・目録作成 筆者が既に調査し終えていた資料に、新たに発掘・調査した資料を加えて、『貞永式目抄』の目録を完成した。その概要を示すと次の通りである。 (1)武家抄 甲種11本 乙種3本 丙種5本 丁種1本 (2)博士家抄 A清原宣賢抄 甲種 写本6本・古活字版10種29本・整版5種22本 乙種2本 B清原宣賢講某聞書 甲種3本 乙種3本 C清原宣賢講林宗二聞書カ 17本 D清原枝賢抄 甲種4本 乙種5本 丙種3本 丁種2本 戊種4本 E清原家某抄 甲種 写本1本・整版16種90本 乙種2本 (3)系統未詳抄 甲種2本 乙種1本 丙種1本 丁種1本 2、日本語史研究資料としての有効性 (1)抄物研究において従来注目されることのなかった武家の抄物が言語研究資料として整備された。武家の抄物では特に甲種と乙種とが言語研究資料として価値が高い。 (2)清原家系統の抄物は江戸時代に入って庶民教育の教科書として用いられており、『庭訓往来抄』とともに、その視点からの言語研究資料となる。 (3)『十七条憲法注』『令聞書』『建武式目注』とあわせて法令用語の研究資料として有効である。 (4)抄中に散見する伝承読みの中には語詞研究に手掛かりを与えてくれるものがある。
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