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18世紀フランスにおける哲学的地下文学

Research Project

Project/Area Number 07610490
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 仏語・仏文学
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

三井 吉俊  千葉大学, 文学部, 助教授 (00157546)

Project Period (FY) 1995
Project Status Completed (Fiscal Year 1995)
Budget Amount *help
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Keywords18世紀フランス / 哲学的地下文学
Research Abstract

十七世紀初め火刑に処されたジュリオ・チェ-ザレ・ヴァニ-ニは、これまで典型的なリベルタンと考えられてきた。しかし無神論者ヴァニ-ニという像は実際には、十七世紀前半には反宗教改革プロパガンダ中で、十七世紀末にはカルヴァン派の対カトリック攻撃の論争中で、一種の符丁として思想史に組み入れられた。その結果、彼の思想の継承と言うより、解体された作品の一部が無神論者ヴァニ-ニという像を媒介にして十八世紀前半の哲学的地下文学に流れ込んだ。
カブリエル・ド・フォワニ『南大陸ついに知られる』(1676年)は、ごく早い時期に理神論をユートピア小説の形で表明したものと考えられてきた。しかしこれは実際には、カルヴァン派に改宗した元修道士が、聖書の一解釈から生まれた前アダム人と言う仮説を使って架空の社会を描き、キリスト教の救済史観称賛を企てた神学的コントであった。だがこのような不遜な試みはジュネ-ヴ教会から不審を持たれた。一方、これは十七世紀末に改作され、「善良な未開人」によるヨーロッパ批判という姿に変えられて哲学的地下文学に流れ込んだ。
密かにオランダで出版された『スピノザの精神』(1719年)は、伝説の悪書『三詐欺師論』であり、過激な唯物論・無神論の書であると言われてきた。しかし、これは実際にはホッブズ、スピノザ、ヴァニ-ニらからの抜粋を寄せ集めたものにすぎず、その思想は粗雑な唯物論とは言えるものの、神についての観念は明確ではない。この作品は、オランダに亡命し文筆で生計を支える二流のインテリ、心中では啓示宗教に失望したプロテスタントの人々の手になると推定される。

Report

(1 results)
  • 1995 Annual Research Report
  • Research Products

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All Publications (1 results)

  • [Publications] 三井吉俊: "鬼火の群れ-ヨーロッパ啓豪前期の地下文学への道-" 愛育社, 191 (1995)

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      1995 Annual Research Report

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Published: 1995-04-01   Modified: 2016-04-21  

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