Project/Area Number |
07640077
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
上野 喜三雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70160190)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 量子群 / ゼータ関数 / q解析学 |
Research Abstract |
今年度の研究は、申請書において提案した研究テーマの中の「多重ガンマ関数を多重q-ガンマ関数の視点から研究する」ことについて、大きな効果を揚げることができた。すなわち、共同研究者である西沢道知(早大大学院生)が導入した多重q-ガンマ関数の古典極限(q→1-0)を考察することにより、以下の三つの事実を示すことができた。 (1)多重q-ガンマ関数の古典極限はVignerasの意味での多重ガンマ関数(以下、たんに多重ガンマ関数という)に一致する。 (2)(1)の結果を経由することで、z→∞における多重ガンマ関数の漸近展開(高次のStirling formula)を示した。 (3)(1)の結果を経由することで、多重ガンマ関数のWeierstrass積表示を具体的に求めることができた。これは、Riemannゼータ関数の導関数の負整数点における値を用いて書き下される。 BarnesあるいはVignerasの意味での多重ガンマ関数は、整数論、近年の量子可積分系の研究で重要な役割を演ずるが、その割りには詳細な研究がなされていなかった。今回の成果が、これらの分野にある程度影響を及ぼすのではないかと考えている。 これらの成果は、11月ポーランドで開催された国際研究会「Quantum Groups and Quantum Spaces」において発表し、その会議録に概要が掲載される予定である。タイトルは対応する本論文も完成しており、しかるべき雑誌に投稿する予定でいる。ポーランドの研究以外にも、95年日本数学会秋季総合分科会、九州大学数理学研究科、北海道大学数学教室のセミナーおいて発表した。 また、関連するテーマである量子可積分系、頂点作用素代数について、東北大学の黒木玄氏、大阪大学の永友清和氏を招いて講演会を開催し意見交換を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)