Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土居 伸一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00243006)
伊藤 宏 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90243005)
重川 一郎 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00127234)
大鍛冶 隆司 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20160426)
西田 孝明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70026110)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
2次元内の非相対論的シュレディンガー作用素について,磁場が定数になるときは,ランダウ準位として知られている無限に縮退する固有値が現われることはよく知られていて,遠方で減少するような電場のポテンシャルによる摂動によりランダウ準位に集積する離散固有値の漸近分布も既に研究が行われている.一方,磁場が定数に近くとも一つの座標に依存し定数ではない場合には,絶対連続スペクトルをもちスペクトルにギャップがあらわれるような例があることが知られている.こり例について,遠方で減少するような電場のポテンシャルによる摂動を加えたとき,そのスペクトルのギャップの端に集積する固有値の漸近分布を調べた.定数磁場からの摂動の場合は,シンボルが遠方で減少するような擬微分作用素の固有値の漸近分布の公式に比較的簡単に帰着できるが,我々の調べた場合にはシンボルが遠方で減少しないため困難があった.まずMin-Max原理と1の分解により摂動のポテンシャルがゆっくり減少する場合には比較的緩い条件で,定数磁場の場合には現われないようなタイプの漸近公式を得ることができた.次に,摂動のポテンシャルが早く減少する場合には,ポテンシャルの微分に更に減少の条件をつければ同タイプの漸近公式を得ることができることを,作用素論のある一般的な定理を証明して用いることにより擬微分作用素を適用した証明が可能なことを示すことができた(白井慎一との共同研究).
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