Self-similar fractal 上の拡散過程の研究
Project/Area Number |
07640282
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長田 博文 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20177207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠岡 成雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (00114463)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | フラクタル / 拡散過程 / ブラウン運動 / ディリクレ形式 |
Research Abstract |
1.infinitely ramified fractal上のBrownian motion構成:無限個の障害物が散らばる領域において、反射壁ブラウン運動の転移確率についての上下からの大局的な評価を行った。これの応用として、Sierpinski carpets上の対称かつ非退化な自己相似拡散過程の族を構成した。更にこれらは局所平行移動不変であり、fractalの図形的不変性に応じた不変性を兼ね備えている。ただ、これらの拡散過程は不変測度がfractal measureと違うためBrownian motionと呼ぶのはふさわしくないが、従来とは全く違った明晰なやり方で拡散過程を構成した点が面白いと思う。我々の方法はDirichlet form理論を使うもので、従来はfinitely ramified fractalにしか有効でないと思われていたこの理論がfractalの中の障害物の部分の境界がなめらかな多様体になっている事に注目しその上で普通の微分からできるDirichlet formを考えfractal全体で動く拡散過程を構成するというのがアイデアである。この拡散過程が非退化を言うのに上記の反射壁ブラウン運動の転移確率の評価を用いている。将来この拡散過程の族の極限としてBrownian motionを作る事を期待している。 2.nested fractal上のBrownian motionの一意性の証明:finitely ramified cell fractalと言うかなり広いfractalのクラスで非退化な自己相似拡散過程が存在するための必要十分条件を求めた。つまりhitting probabilityの方程式という物を考えその解を与えるごとに一つ非退化な自己相似拡散過程が一意に存在する事を示した。最近Sabotがnested fractal上のBrownian motionに関するhitting probabilityの方程式の解の一意性を証明したが、これと我々の結果を合わせるとBrownian motionの一意性がついに示された事になる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)