Project/Area Number |
07640283
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
志賀 徳造 東京工業大学, 理学部, 教授 (60025418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高岡 浩一郎 東京工業大学, 理学部, 助手 (50272662)
二宮 広和 東京工業大学, 理学部, 助手 (90251610)
村田 実 東京工業大学, 理学部, 教授 (50087079)
内山 耕平 東京工業大学, 理学部, 助教授 (00117566)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 無限次元拡散モデル / 相互作用のある拡散系 / 定常分布問題 / 標本リアプノフ指数 / 無限次元線形マルコフ系 / マルコフ多粒子系 / 流体力学極限 |
Research Abstract |
交付申請書に記載した研究実施計画に基づいて研究を推進し以下で述べる成果を得た。 1)相互作用のある拡散系は、無限次元拡散モデルの重要なクラスであり、統計物理や数理生物の多くの興味深いモデルを含んでいる。その拡散系でとくに拡散係数が一般の関数の場合には、定常分布の完全な記述を与えるという定常分布問題は重要かつ未解決である。基礎の空間が立方格子の場合で相互作用が均質的かつ拡散係数が有界のときには、この問題はすでに志賀が解決したが、拡散係数が非有界の場合には一般に前者とは異なる現象が現われることを新たに指摘し、各成分が非負かつ相互作用が不偏ならば定常分布はすべて空間的に均質的であることを証明した。 2)無限次元モデルのエルゴード的挙動を、近似する有限次元モデルから観測する問題に取り組んだ。相互作用が推移的ならば、有限次元モデルから適当な時空スケーリングにより無限系の定常状態のパラメータの揺動を観測できることを相当程度に確立できた。さらに相互作用が再帰的の場合にも2次元では集団平均過程のスケーリング極限の存在を証明した。(T.Cox, A.Grevenとの共同研究として発表予定。) 3)無限次元線型マルコフ系の新しいクラスを導入し、対応する標本リアプノフ指数の定義可能性を証明した。さらに標本リアプノフ指数のカップリング径数に関する漸近挙動を調べ、これについては有限系、無限系ともに同一のオーダーをもつことを証明した。(この結果は古尾谷祐との共同論文として現在まとめている。) 4)多粒子のマルコフ力学系に対する流体力学極限の問題はすでに多くの研究がある。それに対し内山は今回、ある古典力学に従う多粒子系の流体力学極限を調べマクロな運動を支配する非線形拡散方程式の導入に成功した。 5)線型拡散方程式の正値解の一意性問題や競争的非線型拡散方程式などでも村田、二宮により重要な成果を挙げることが出来た。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)