Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 素夫 大阪大学, 理学部, 講師 (10221805)
杉本 充 大阪大学, 理学部, 講師 (60196756)
渡部 隆夫 大阪大学, 理学部, 助教授 (30201198)
満渕 俊樹 大阪大学, 理学部, 教授 (80116102)
西谷 達雄 大阪大学, 理学部, 教授 (80127117)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
ウィーナー空間における停留位相の方法はGaveau等が行なっているが彼らの場合は,評価がどんな多項式よりも速いことを示したにとどまっている。しかし、Levyの確率面積の公式が示すように,よい位相関数に対しては指数関数的に減少することが期待される。我々は二次のウィーナー汎関数を位相関数とする確率振動積分に対し一般的な公式を示しLevyの確率面積を含む二次のウィーナー汎関数のクラスに対し漸近評価を与えたが,そこに現われる作用素の行列式を具体的に計算することが難しい憾みがあった.このことについて我々は,二次のウィーナー汎関数を位相関数とする場合ではあるが,物理学で知られているVan Vleck‥Pauliの公式の類似物が得た.この公式においては,すべての量が,古典力学に現われる,作用や古典軌道等の量で表されており極めて見通しが良くなった.また計算もそれまでの公式を用いてするよりも容易になった. 我々が目標としているのは,できるだけ一般のウィーナー汎関数を位相関数とする確率振動積分に対する停留位相の方法を確立することにあるので,二次以外のウィーナー汎関数に対して停留位相の方法を確立することが当面の目標であるが,最近九州大学の谷口説男氏とParis大学のMalliavinが,解析的なウィーナー汎関数の位相関数とする確率振動積分を評価する一般的な手法を与えているので,これを我々の枠組みで扱うことにより目標の達成に近づきたい。
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