多孔質媒体流方程式における解のサポートの幾何学的挙動に対する数値解析について
Project/Area Number |
07640339
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中木 達幸 広島大学, 理学部, 助教授 (50172284)
渋谷 哲夫 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (00162652)
松岡 和夫 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (50175600)
小島 史男 大阪工業大学, 工学部, 教授 (70234763)
西村 健 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60164589)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 自由境界 / 移動境界 / 非線形拡散 / 差分法 / 安定性 / サポート |
Research Abstract |
本研究では地下層等の多孔質媒体を流れる流体が形成する浸透領域について数値解析の観点から考察した。特に興味深い現象である浸透領域の時間変化についてそれを追跡する数値解析法を構成した。アプローチの特徴は現象の持つ性質を損なわない範囲で出来うる限り簡単な非線形偏微分方程式を用いて差分法を構成したことにある。実際に用いた非線形偏微分方程式は拡散効果と吸収効果という相反する性質が相互作用した多孔質媒体流方程式である。結果は以下の通りである。 1)空間1次元では拡散と吸収の2つに分離した差分法を構成する事によって差分解の収束性、及び数値消滅時刻の収束性が証明された。数値消滅時刻が現れる事は現象面においては吸収効果によって流体が有限時間内に消滅する事を意味する。 2)空間1次元での浸透領域即ちサポートの分離・合体現象を判定する十分条件が差分法の性質から得られ数学的に証明された。例えば、連結なサポートを持った初期関数がその上で凸であればそのサポートは決して分離しない。連結なサポートを持った初期関数が2つ以上のピークを持ち且つそのピーク間の距離が十分離れていれば、ある有限時間内にサポートは分離する。また初期関数のサポートが2つに分離していてもサポート間の距離が十分小であり且つ初期関数の傾きの絶対値がサポートの両端で十分大きければ、ある有限時間内にサポートは合体する。 3)空間1次元のアイデアを基にして空間2次元で軸対称な場合の差分法を構築した。計算結果によれば単連結な初期サポートがある時刻において2重連結領域に変化していく様子が確かめられた。構成した差分法は数値上では安定である事が確かめられた。 現在、3)で得られた内容を確立するために差分法の収束性を検討している。同時に工学への応用性についても考察を行なっている。また以上の成果を研究論文として纏めつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)