ダストの沈澱成長にともなう太陽系星雲の熱輻射スペクトルの進化の研究
Project/Area Number |
07640356
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中川 義次 神戸大学, 理学部, 教授 (30172282)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 太陽系の起源 / 太陽系星雲 / 原始惑星系円盤 / ダスト / ダスト沈澱 / 熱輻射 / 輻射スペクトル / T Taui型星 |
Research Abstract |
まず、太陽系星雲(より一般に、原始惑星系円盤)内でのダスト沈澱の進行により、星雲内の温度分布がどのように変化するのかを明らかにした。星雲の温度は、星雲を照らす中心星の輻射による加熱と、星雲自体の熱輻射による冷却との釣り合いによって決まっている。ダストの沈澱が始まると中心星輻射を吸収する面が低くなり、中心星輻射による加熱効率が低下し始める。その程度は中心星からの距離が隔たるほど大きくなり、したがって、星雲の外縁部から温度が下がり始めることがわかった。 次に、上で明らかになった温度分布の変化が星雲の熱輻射スペクトルにどのような影響を与えるのかを調べた。中心星から隔たる星雲の外縁部はもともと温度が低く熱輻射スペクトルにおいては、長波長の輻射を担っている。星雲内でダスト沈澱が始まるとそのような星雲の外縁部から温度が下がり始める。したがって、熱輻射スペクトルにおいては、長波長領域の輻射が減少することになる。そしてダスト沈澱の進行にしたがって、徐々に波長の長い輻射が減少していくことになることがわかった。 最後に、IRAS(赤外線観測衛星)による観測で得られている原始惑星系円盤の熱輻射スペクトルと上で明らかになった理論スペクトルの比較を行った。その結果、いわゆる“passive disk"と呼ばれている原始惑星系円盤の熱輻射スペクトルは、ダスト沈澱の進行程度により4つのクラスに明解に分類されることが分かった。すなわち、未沈澱、沈澱途上、沈澱終了、惑星形成開始の4クラスである。このことは、惑星系形成論の「標準モデル」ときわめて整合的である。今後さらに研究を発展させて、「標準モデル」の検証を行っていきたいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)