Project/Area Number |
07640551
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体地球物理学
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
冨澤 一郎 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (50111696)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 岩石破砕 / 電磁放射現象 / クラック発生過程 |
Research Abstract |
本研究では、実験的手法により、岩石の破砕現象と電磁気的現象の結びつきについて調べることを目的とした。まず、本年度購入した振動センサーおよび電磁界センサーを、一軸圧縮装置にセットした岩石の周辺に設置して測定を行った。しかし、10cm程度の狭いシールドケース内で振動・電界・磁界の多成分を互いに干渉させず、同時に測定することは、極めて難しいことが判明した。このため、当初のような狭隘なシールドケース内での一軸破砕法ではなく、シールドケースの寸法を大きく取れるインパクト法及びベンディング法を採用した。実際には、内側の長さが90cmの方形二重シールドケース製作し、そのシールド効果を測定した。文献を参考にして決めた1kHzにおいて磁界で20dB、電界で60dB以上という基準を満足することを確認した。 実際に、このシールドケース内に直方体の岩石サンプルおよびインパクト試験台および折り曲げ試験台を設置し、実験を行った。破砕現象と電磁気現象との相互関係を正確に測定するため、加重を加える中央部分から約5cmの位置に、二軸方向振動センサー、三軸方向の電位変動センサーおよび一軸磁界センサーを設置した。これらのセンサー出力を直流から1MHzの広帯域増幅器で増幅し、サンプリングオシロスコープで波形を取り込み、これをコンピュータに転送して解析を行った。実験には、花崗岩・片麻岩・粘板岩・礫岩・煉瓦を使用した。この結果、いずれのサンプルにおいても加重を加えることにより、広帯域の電位変動信号が発生し、同時にその振動波形を測定できた。このことから、岩石破砕と広帯域電磁気現象の関係を確認できた。しかし、今回の実験では磁界変動信号は雑音強度以上で測定できなかった。現在、電位変動強度の三軸特性から、その発生源電荷双極子モーメントを求める処理を行っている。今後、この結果と、振動強度の大きさ及び磁界強度の上限との関係について、さらに詳しい解析をすすめる必要がある。
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