Project/Area Number |
07640596
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 鎮男 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50011656)
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Project Period (FY) |
1995 – 1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | スレート劈開 / 地殻短縮 / 岩石の延性変形 / スレート帯 / 北上山地 |
Research Abstract |
1.北部北上山地の川井村および葛巻地域の地質調査を行い地質図を作成した。また室内作業、年代測定用サンプルを採取した。 2.同地域において、スレート劈開面、線要素、層理、褶曲方位などの測定を行った。 3.岩石薄片の顕微鏡観察により、クリベッジの発達程度、歪量等を決めた。 4.スレート劈開形成期を知るため、採取岩石の放射年代測定を行った。 以上から、次の結論を得た. ・北上山地の地層はスレート劈開形成と褶曲により,スレート劈開に垂直な方向の一様に強い水平短縮をこうむっており、その短縮量は元の幅の1/2以上に達する。 ・この短縮量の70〜80%は,スレート劈開形成に際しての圧溶(pressure solution)によりシリカが散逸することにより達成された. ・スレート劈開および褶曲の形成時期は,放射年代の測定結果および層序学的地層・岩石の関係から推定すると,花崗岩貫入とほぼ同時期(前期白亜紀)で,約300万年の比較的短期間に形成された. ・スレート劈開と褶曲の帯は、北上山地全域に発達し、更に北は北海道渡島半島にまで延び、南は阿武隈山地東部にまで延びている. ・本スレート帯の成因は,白亜紀古太平洋のKulaプレートのもぐり込みによるものと推定される. ・本スレート帯の中に、これまで全く知られていなかった弱〜非変形の地層群が分布していることが分かり、これがいかにしてここに存在するに至ったかが、新たな地体構造上の問題として浮上した。
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Report
(1 results)
Research Products
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