Project/Area Number |
07640691
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田中 健一郎 広島大学, 理学部, 教授 (90106162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関谷 徹司 広島大学, 理学部, 助手 (30259981)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 放射光 / 表面光化学 / 内殻励起 / エッチング反応 |
Research Abstract |
本研究では、半導体プロセスの中でも、特に化学反応が主要な役割を果たしていると思われる光化学エッチング反応に着目し、放射光の波長連続性を利用して、真空紫外から軟X線に至る広い波長域での光化学エッチングの初期過程を、電子衝撃による質量分析法を主たる検出手法として調べた。具体的には、本研究によりその一部を整備した小型ヘリウム冷凍機により低温で温度制御可能な各種の半導体基板に反応性気体を吸着した試料に単色化した放射光や高速電子線を照射し、反応生成物を高感度質量分析計で直接検出した。これまでに得られた研究成果の概要を以下に記す。 1.100Kに冷却したSF_6/SiO_2の系にSi2p内殻励起の起こる軟X線を照射すると、表面光化学反応が進行し、Si,O,S,Fを含む反応生成物からの種々のフラグメントが質量分析計により検出された。また、Sを含むフラグメントが比較的多く検出されたことから、このエッチング反応にはF原子だけでなくS原子も重要な役割をしていることが明らかとなった。 2.130eVの軟X線照射で生じるSiF^+は、励起光強度の7次に比例することが調べられた。反応機構の解明に重要な手がかりを与えるものと思われるが現段階ではこの現象を説明することはできない。 3.SF_6/Si(100)の系では、反応生成物は検出されなかった。しかしながら、この系の吸収スペクトルは、SF_6/SiO_2系からのSiF^+の収量スペクトルと同様の励起エネルギー依存を示し、両者とも表面近傍にシリコンのフッ化物層ができていることは明らかである。 4.SiとSiO_2の反応性の違いは、S原子を含む反応生成物の脱離確率の違いによるものと結論した。Si表面上ではS原子が表面を覆い反応を阻害するのに対して、SiO_2表面では、0原子を含むSOxFyを生成し脱離できるものと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)