Project/Area Number |
07640704
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小杉 紘史 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (80006329)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 不斉ポリエン閉環反応 / 不斉合成 / エピスルホニウムイオン / 光学活性β-ケトスルホキシド / ドリメノール |
Research Abstract |
本研究は"光学活性なエピスルホニウムイオン"を閉環開始部とする不斉ポリエン閉環反応を検討し,本ポリエン閉環反応を効率的な不斉合成法として確立すると共に、本反応の有用性を絶対構造未知のテルペン系化合物全合成に適応することを目的としておこなってきたもので,以下の結果を当該年度に得ることが出来た。 エピスルホニウムイオンを経由する不斉ポリエン閉環反応の最適化 光学活性ヒドロキシスルフィドは我々が見いだした光学活性β-ケトスルホキシドの高立体選択的な還元反応を利用することによって両エナンチオマーともに調製できる。それらよりエピスルホニウムイオンの発生と引き続く分子内炭素・炭素結合形成を効率良く行わあしめるためにはプロトン酸の選択が重要である.現在までのところCF_3SO_3Hを触媒として低温下CH_2Cl_2を溶媒として用いることが最適であった。しかしながら,その酸の低温下での溶解度の問題が存在しそれの解決に向けて鋭意検討中である。これらの条件下での閉環反応はファルネソ-ル誘導体ではきれいに進行し,二環状閉環生成物を高収率で与えることが判明し,エピスルホニウムイオンを経由する不斉ポリエン閉環反応の有効性を示すことが出来た。一方,ゲラニルゲラニオール誘導体よりジテルペン骨格である三環状生成物への閉環反応じゃ複雑な生成物を与えることが解かった。現在この点を克服するために酸触媒の検索をおこなっている。 上記反応生成物を合成中間体とする天然有機化合物の不斉合成 上記反応によって得られた光学的に純粋な二環状化合物の3位の硫黄官能基を還元的に除去し,天然有機化合物である光学的に純粋なドリメノールの不斉合成が達成できた。更に本反応の有用性の展開として絶対構造が不明な海産生物より単離された強細胞毒性を示すジクロロリッソクリミドI及びハリコニンCの全合成を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)