Project/Area Number |
07640757
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic chemistry
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
北川 進 東京都立大学, 理学部, 教授 (20140303)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 満 東京都立大学, 理学部, 助手 (80254142)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | バナジウム / 球体クラスター / 混合原子価 / 金属錯体高分子 / 銅(II) / クロラニル酸 / インターカレーション |
Research Abstract |
本研究では、金属錯体の高次集合形態の創製による新物質相の探索を目的とし、以下に記す2種類の新規金属錯体集合系を構築し構造を明らかにするとともに、電気伝導性、磁化率等の物性を検討した。 (1)バナジウム巨核球状クラスター集合系の構築 V(III)錯体VC1_3を出発原料としPHを制御しつつ酸化することで、15核および18核の巨核クラスター[Na_6{V_<15>O_<36>(C1)}・31H_2O]1,[Na_6{V_<18>O_<44>(NO_3)}・36H_2O]2を合成し、X線解析により構造の詳細を明らかにした。1,2中のバナジウム原子はいずれも4価/5価の混合原子価状態にあり、μ_2-Oとμ_3-Oとで架橋された球状構造を形成している。この球の内部にはそれぞれNO_3^-とCl^-とが包接されている。さらに各々の球同士はNa^+により連結され、2次元に広がったシート状に集積化されている。、また、3Kから室温の範囲での磁化率の温度変化から、バナジウム原子間に反強磁性的な相互作用が存在することが示された。そこで2核モデルを用いて磁化率の解析を行った結果、1,2はいずれも非常に強く反強磁性的に相互作用した4核の部分と弱く反強磁性的に相互作用した2核の部分とから成ることが判明した。 (2)クロラニレート架橋銅(II)配位高分子錯体の合成 ポリオキシカーボン型架橋配位子であるクロラニル酸(H_2CA)を用いて一連の銅(II)単結晶配位高分子錯体[Cu(CA)(pz)]_n (1,pz=pyrazine),[Cu(CA)(MeOH)_2]_n(2),[Cu(CA)(H_2O)_2]_n(3),{[Cu(CA)(H_2O)_2](H_2O)}_n(4)を合成し、X線解析によりこれらが2次元シート型構造を有することを明らかにした。さらに、銅原子とクロラニレートとから成る無限1次元鎖間にピラジン誘導体が挿入したインターカレーション型金属錯体高分子{[Cu(CA)(H_2O)_2](phz)}_n(5,phz=phenazine),{[Cu(CA)(H_2O)_2](2,5-Me_2pz)}_n(6),が得られることも見いだし、構造解析を行った。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)