高配向ポルフィリン単分子膜・多層膜の構築による反応場制御
Project/Area Number |
07640764
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
嶋津 克明 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (30109417)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 金属ポルフィリン / セルフアセンブリ法 / 単分子層 / 分子配向制御 / 酸素分子の還元 |
Research Abstract |
分子配列の制御されたポルフィリン組織化膜を固体表面上に構築し,電極反応がもっとも効率の良い形で発現する場を創造することを目的に研究をおこなった。アルカンチオール側鎖数が一本と四本のテトラフェニルポルフィリン誘導体を合成した。中心金属イオンを導入した後にセルフアセンブリ法により組織化単分子層を構築する方法と,単分子層を構築した後に金属イオンを導入する方法を検討した結果,他種類の金属イオンを迅速に導入できる点で後者が優れていることがわかった。中心金属イオンはにCo(II),Fe(II),Zn(II),Mn(II),Cr(II)を用いた。合成の最終段階と単分子層の構築は本研究で購入した真空グローブボックスを用いて嫌気下で行った。種々の分光法と電気化学測定により,構築した単分子層のキャラクタリゼーションを行った。その結果,一本鎖ポルフィリン単分子層では側鎖およびポルフィリン環とも表面に垂直より若干傾いてスタックしており,四本鎖ではポルフィリン環が表面に平行に配列していることが明らかになった。また,これらの単分子層の酸素分子の還元反応に対する電極触媒能を検討したところ,Co(II),Fe(II)ポルフィリンが良好な活性を示した。さらにCo(II)ポルフィリンでは,一本鎖の場合は過酸化水素が,四本鎖の場合は水が主な生成物であることを回転リングディスク法などの電気化学的手法を用いて明らかにした。また,アルカンチオールとの複合単分子層では単一膜に比べて大きな過電圧を必要とした。以上,本研究では,アルカンチオール側鎖数の制御により分子配向の制御が可能であること,配向や配列の異なった単分子層は異なった電極触媒能を示すことを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)