Project/Area Number |
07640792
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質変換
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小林 修 東京理科大学, 理学部, 助教授 (50195781)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | 金属トリフラート / ハフニウムトリフラート / フリーデル・クラフツ反応 / フリース転位 / スカンジウムトリフラート / アシル化 |
Research Abstract |
金属トリフラートは強力な電子吸引基であるトリフラート基のために、対応するハロゲン化物に比べて高いルイス酸性を有するが、これまでこの金属トルフラートを触媒として用いた反応例は少ない。本研究では、新しい金属トリフラートの開発およびそれを触媒として用いる合成反応の開発を行った。 1.Friedel-Craftsアシル化反応は、工業的にも重要なプロセスであるが、一般に反応基質に対して化学量論量以上の塩化アルミニウムが必要であり、反応終了後の処理、および大量に副成する酸性ガス(通常は塩酸ガス)の扱いが大きな問題になっている。本研究ではこの問題に取り組み、新たに塩化ハフニウムとトリフルオロメタンスルホン酸からハフニウムトリフラートを合成し、これを用いる触媒的Friedel-Craftsアシル化反応を開発した。反応は、過塩素酸リチウム-ニトロメタン溶媒中で円滑に進行し、高い収率をもって芳香族ケトンを得ることができた。さらに、ハフニウムトリフラートは、Friedel-Craftsアルキル化反応にも有効であることを明らかにした。 2.Fries転位は、アシルオキシフェノールやアシルオキシナフトールからヒドロキシアリールケトンを得る有効な反応であるが、一般にFriedel-Craftsアシル化反応と同様に、反応基質に対して化学量論量以上の塩化アルミニウムが必要とされる。本研究では、触媒量のスカンジウムトリフラートが種々のFries転位の優れた触媒となることを明らかにした。さらに、スカンジウムトリフラートを用いると、フェノールやナフトールの酸クロリド、酸無水物による直接アシル化反応も実現できることも見い出した。
|