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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
シロイヌナズナの花茎は典型的な負の重力屈性反応を示す。この反応は重力刺激の感受・刺激の伝達・屈曲反応の3つの素過程から成り立つ。この花茎の重力屈性反応に異常を示す13の突然変異株を既に単離していたが、それらが6つの遺伝子座(SGR1-6)に分けられることを明らかにした。そして各変異株について生理学的解析を行なった結果、これらの変異株の共通の性質として花茎を倒したときに屈曲が全く起きないか遅れてみられること、側枝が真上を向かないこと、正常な光屈性を示し斜めから光を当てて育てると直接光の方向に花茎が伸びることが挙げられた。これらの性質からこれらの遺伝子群は重力屈性反応の中でも刺激の感受か伝達に関係する遺伝子であり茎細胞の伸長に関係するものではないことが示された。また、sgr1,2,4は花茎と胚軸が重力屈性異常を示し、sgr3,5,6は花茎のみが重力屈性異常を示すことを明らかにし、このことから重力屈性反応の機構の一部が花茎・胚軸・根で遺伝的に異なることが明らかにした。さらに、これらの遺伝子について子細なマッピングを行った所、SGR1は染色体3番の下部、SGR2は染色体1番の中央、SGR3とSGR4は染色体5番の中央付近、SGR6は染色体2番の上にマップされた。SGR5はまだ正確に染色体の位置が同定されていない。これらのうちSGR1,2,4は更に子細な解析を行うと共に近傍のDNAマーカーとの組換えラインの作製を行っており、それに基づいて遺伝子歩行による遺伝子の単離を始めている。
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