結晶成長における圧力効果の探索

• Project/Area Number: 07650003
• Research Category: Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
• Allocation Type: Single-year Grants
• Research Field: Applied materials science/Crystal engineering
• Research Institution: University of Tsukuba
• Principal Investigator: 高野 薫 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (60133005)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 若槻 雅男 筑波大学, 物質工学系, 教授 (50114153)
• Project Period (FY): 1995
• Project Status: Completed (Fiscal Year 1995)
• Budget Amount: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000); Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
• Keywords: 結晶成長 / 核生成 / 高圧力 / 界面張力 / ステップ自由エネルギー / 光学液圧セル / パラキシレン

Research Abstract

結晶成長機構における圧力の効果の探索を目的として、光学液圧セルを開発し、圧力ジャンプにより従来に比べて遙に高精度な成長形と成長過程の観察を可能ならしめ、高圧力下でパラキシレンの核生成・成長形の系統的観察を行った。その結果、核生成の臨界過飽和度および成長形が板状晶から骸晶に変化する臨界過飽和度の圧力・組成依存性が観察され、それぞれ、界面張力、ステップ自由エネルギーの圧力・組成依存性(特に圧力増加にたいして増加)に起因することが示唆された。この描像を確かめるため、本研究課題では、(a)試料の厚さが一定に保たれ、圧力制御精度が高く(±0.5MPa)、良好な光学像を観察できる、試料室を開発し、(b)上述の観察結果を検証し、(c)核生成の臨界過飽和度の温度依存性を観察し、その結果から界面張力の妥当な温度依存性が導出されることを見いだした。さらに、(d)20℃におけるパラキシレンの成長速度の過飽和度依存性を様々な圧力下で観察し、骸晶化の臨界過飽和度より十分に低い過飽和度で比較して、加圧により成長速度が著しく低下する事を見いだした。これは拡散係数の低下では説明しきれず、二次元拡散速度の低下、ステップ自由エネルギーの増加によるステップ間隔の拡大を考慮すべきことを示している。拡散場の高圧下その場観察については、装置の開発が遅れ、現在進行中である。