III_2VI_3化合物を基本とする自発的量子箱構造を持つ半導体の構造と物性
Project/Area Number |
07650006
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 吉男 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00164351)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 化合物半導体 / 構造空孔 / バンドギャップ / 旋光能 / メソスコピック / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
III_2VI_3化合物半導体Ga_2Se_3,(Ga_xIn_<1-x>)_2Se_3,Ga_2Te_3の構造と物性について、電子回折・高分解能電子顕微鏡法、粉末X線回折-リ-トヴェルト解析、透過光吸収スペクトル測定、旋光能測定を通じて、以下のことを明らかにした。 1.Ga_2Se_3 低温相である空孔規則相の構造について、X線回折-リ-トヴェルト解析により、空孔は閃亜鉛鉱型構造の[112]方向にジグザグ配列していること、Se原子の配位数は平均配位数に近い2配位と3配位があり、その比は1:2であること、構造空孔回りの原子は空孔を埋めるように系統的に変位していた。 630°Cで構造相変態を起こすが、高温相は基本的に4配位を指向し、{111}空孔面を形成していたので、従来考えられていたような規則-不規則相変態ではなく、規則-メソスコピック(不規則)相変態であることを明らかにした。 2.(Ga_xIn_<1-x>)_2Se_3 電子回折・高分解能電子顕微鏡法にて(Ga_xIn_<1-x>)_2Se_3の構造と空間群を決定した。すなわちウルツ鉱型を基本とし、III属副格子上の1/3を占める構造空孔はC軸に沿ってらせん状に配列していた。空間群はP6_1またはP6_5であった。 空間群に対応する半導体としての新物性-旋光性を確認した。組成xを調節することにより半導体としてのバンドギャップを変化させ、これに対応する旋光分散を測定したところ赤色光と近赤外光に対し最大200deg/mmにも達する巨大旋光能を実現できた。 3.Ga_2Te_3 平均配位数よりかけ離れた4配位のTe原子を効率的につくるため{111}空孔面が約10枚ごとに規則的に配列したメソスコピック規則相を見いだし、その相安定性を議論した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)