Project/Area Number |
07650009
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
狄 国慶 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (70242823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 誠一 金沢大学, 工学部, 教授 (10019755)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 多結晶シリコン薄膜 / 三次元軸配向 / 表面観察 / 結晶粒形状 / 結晶成長 / 原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究は、無定形の石英基板上に堆積された多結晶シリコン薄膜における結晶粒がほぼ均一の大きさで三次元軸配向して成長することを本グループが初めて発見したことをきっかけに、その成長のメカニズムを明らかにする目的で、基板温度、ガスの圧力と流れ、そしてプラズマの役割などについてこの研究補助金のもとに行ったものである。まだ不明な点が多いが、一年間の研究で次のようなことが分かっている。1、X線回折の結果より、670-690℃の基板温度で作製された膜は強い(110)配向であるが、より高い或いは低い温度では(110)配向が弱くなり、それに伴い原子間顕微鏡(AFM)で観察した表面に出る結晶粒の形状が長方形から崩れて行く。2、AFMの観察より、0.15-0.4Torrのガス圧力で作製された膜では、結晶粒は形状よく配列しているが、圧力をさらに変えると、特に、ガス圧力が0.4-1.0Torrの場合、X線回折の(110)ピーク強度が増えるにもかかわらず結晶粒の形状が崩れていく。なお、長方形の結晶粒はその長い辺がガスの流れ方向(プラズマの伸びる方向)に沿うように配列している。3、プラズマはRFパ-ワが20ワット付近で最適であり、それより減らしていくと粒形が崩れ、プラズマの無い場合、膜内の結晶粒の配向がランダムになり、その形状もいろんな形を取っている。一方、成膜中におけるイオンや原子、ラジカルなどの種類はそれらの発光スペクトルは、実験で触れた条件によって大差が見られなかったので、影響が小さいと考えられる。 これらの結果より、膜内の結晶粒が一定の形に成長するためには、三次元的に成長速度が一定の割合に保てる成長環境が不可欠であることが分かる。基板温度、ガス圧力の他に、プラズマが結晶配向や粒形の整えに極めて重要な役割を果たしているので、RF電磁場が結晶面の自由エネルギー従って各結晶面の成長速度に影響を与えると考えられる。一方、膜の電気特性を正確に測定するために、表面効果の大きい荒い表面をさらに処理する工夫が必要である。
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