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負の電子親和力状態表面の微視的構造の研究

Research Project

Project/Area Number 07650028
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 表面界面物性
Research InstitutionMuroran Institute of Technology

Principal Investigator

宮尾 正大  室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80022135)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 堀口 順弘  室蘭工業大学, 工学部, 助手 (60271730)
Project Period (FY) 1995
Project Status Completed (Fiscal Year 1995)
Budget Amount *help
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Keywords走査型トンネル顕微鏡 / トンネルバリア / 仕事関数 / 負の電子親和力状態
Research Abstract

Cs/Cs2O/半導体方面などで現れるNEA表面では、仕事関数が吸着Csと吸着酸素のまわりで複雑に変化していると考えられる。NEA状態の原子的な構造と動作機構を明らかにするためには、表面の微視的な構造と仕事関数の原子尺度での変動を観察する必要があると考えられる。
STMで測定されるトンネルバリアは表面の仕事関数に強く依存している。このトンネルバリアを二次元的に測定すれば、表面の原子尺度の構造と同時に仕事関数の表面での分布を解析することができる。本研究では、STMを用いてトンネルバリアの二次元的な分布を測定する方法を確立し、表面構造とトンネルバリアの二次元的な分布を対応させることに成功した。
まず、STMの走査中に、エピゾのz軸印加電圧に、微小な振幅をもち、かつSTMのフィードバックが追従しない十分に短い周期をもつ正弦波電圧を外部から加える。補助金で購入したロックインアンプを用いて、トンネル電流信号のうち外部から加えた正弦波電圧と同じ周波数成分を取り出すことにより、トンネルバリアに比例した信号を取り出す。この信号を二次元像にすることによりトンネルバリアの表面上での分布を分析した。
Si (111)表面を観察すると、ロックインアンプを通して検出した信号像においても7×7構造を原子尺度で観察することが出来た。検出信号像を見ると、原子位置でははトンネルバリアが小さく、コーナーホールはトンネルバリアが大きく観察された。また表面に吸着しているコンタミ層は、トンネルバリアが大きく観察された。これらの結果から本研究で用いた方法によりトンネルバリアが正しく観察されていると考えられる。さらにステップを観察してみると、ステップ直上と考えられる位置では、トンネルバリアは大きく観察されたが、二重の線のように観察された。これがダブルステップによるものか、ステップ直上の両側に何らかの構造が出来ているためかはさらに詳細な解析が必要である。
また、トンネル電流を表す式を展開した一次項まででは、トンネルバリア像に表面の凹凸の情報は入ってこないが、さらに高次の項や電子状態密度の空間分布などを考慮して解析を行うと表面での波動関数の形などの情報も得られると考えられる。
今後、トンネルバリア像のさらに詳細な解析とともに、酸素やアルカリ金属を吸着させ表面の仕事関数を変化させた表面でのトンネルバリア像の観察を行うことにより、NEA状態の機構を解析できると考えられる。

Report

(1 results)
  • 1995 Annual Research Report

URL: 

Published: 1995-04-01   Modified: 2016-04-21  

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