セラミックス被覆処理材の欠陥評価技術の確立と腐食疲労強度信頼性評価に関する研究
Project/Area Number |
07650092
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
塩澤 和章 富山大学, 工学部, 教授 (90019216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡根 正樹 富山大学, 工学部, 助手 (90262500)
西野 精一 富山大学, 工学部, 講師 (00218174)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 表面改質 / セラミックス被覆 / 欠陥評価 / 腐食疲労 / 窒化チタン / 窒化クロム / アノード分極曲線 / 物理的気相蒸着法 |
Research Abstract |
苛酷環境下で使用される機械・構造要素の耐食性並びに腐食疲労強度改善のために、セラミックス薄膜被覆処理による表面改質技術の確立を目的として、電気化学的手法による被膜欠陥評価と腐食疲労強度について検討した。 1.物理的気層蒸着法(PVD)によって被覆した窒化チタン(TiN)および窒化クロム(CrN)の薄膜に存在する微小な欠陥(ピンポール等)を定量的に計測するためにアノード分極曲線の測定を行い、その評価法を検討し、また耐食性評価を行った。 (1)アノード分極曲線の測定により、炭素鋼に認められる活性態アノード溶解電流領域は被覆処理によって消失し、活性態溶解が著しく抑制される。この抑制の程度は被覆厚さが厚くなるほど大きくなり、耐食性は向上する。 (2)被膜内に存在する母材部まで達する欠陥はアノード分極曲線から得られる電流密度の測定によって欠陥の面積率として評価が可能である。 (3)アノード分極曲線測定中に被覆内の欠陥が溶解・拡大し、実際の欠陥面積率よりも過大に評価する危険性がある。この場合、アノード分極曲線の形状の特徴を把握して低電位域の特徴的な電流密度の測定によって精度の高い欠陥面積率の測定が可能である。 2.被膜内の欠陥を減少させるための被膜作製技術として、多段被覆処理法を新しく提案した。 3.被覆処理綱の塩水中腐食疲労試験を行い、腐食疲労強度向上について検討した。CrN被覆綱の腐食疲労強度は未処理綱に比べて向上し、向上の程度は被膜厚さに依存する。寿命向上は被膜の存在による腐食ピット形成およびき裂発生の遅延に起因するものである。しかし、電気化学的方法による欠陥面積率の減少と腐食疲労強度の向上は完全には対応せず、少数の大きな被膜欠陥が腐食疲労強度を支配することが指摘され、腐食疲労強度向上の為にはこれら大きな欠陥の抑制が重要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)