Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
希土類磁石は通常磁性粉末を磁場中成形することによって製造されているが,大形で高強度の製品の製造は一般に困難である.このため、鋳造された磁性材料を半溶融加工することによって結晶粒の方向を配向させようという試みが行われている.この加工法では,磁性材料を高温にして結晶粒界を溶かして結晶が自由に回転できる状態で鍛造および圧延加工を行って結晶粒を配向させている.この加工において配向現象が計算できれば,加工工程の最適化を容易に行うことができるため,結晶粒の配向現象を計算したいという強い要求が産業界にある. 本研究では,磁性材料の半溶融加工における結晶粒の配向現象をシミュレーションするために,マイクロ的解析法とマクロ的解析法を組合わせた.粒子モデルである個別要素法と連続体モデルである有限要素法を組合わせることによって,微視的および巨視的な両方の挙動をシミュレーションできる新しい方法を提案した.磁性材料の半溶融加工では,半溶融状態にある磁性材料の液相が流出しないように鋼製のカプセルで密封して加工されているが,磁性材料の結晶粒の挙動に個別要素法を,カプセルの塑性変形に剛塑性有限要素法をそれぞれ用いた.個別要素法を使用することにより,結晶粒の相互作用によって結晶粒が配向するという現象が再現できるようになり,現実的な解が得られた.また,半溶融磁性材料をワセリンとプラスチック楕円柱,カプセルとプラスティシンでそれぞれモデル化した実験を行い,本解析法の計算精度を評価した.さらに,カプセルおよび工具の形状を変化させた計算を行い,最適な加工条件について考察を加えた.
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