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¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
多孔質材料の一つであるハニカムは多角形セルを2次元的に配列して空間を充填させた構造を有する。このため,衝撃を吸収する緩衛材としての利用が期待できる.既にJRは先頭車両の先端部にアルミニウムハニカムを用い,従来の高い剛性を有する強固な車両を作る思考から,緩衝材を潰して加えられるエネルギーを吸収する車両を作る発想の転換を行っている.将来的には,このような乗り物の設計は乗客の安全を考える点で必要不可欠であり,緩衝材としてのメタルハニカムの諸特性の解明が急務となっている.そこで本研究では,メタルハニカムの低速変形および高速変形におけるエネルギー吸収特性を評価した. 市販のアルミニウム合金ハニカムについて静的圧縮試験(インストロン試験機)及び衝撃試験(自作の落錘式試験装置)を行った.まずサンプリングレートの調整を行い,グラフの最適化を行った.得られた荷重-時間曲線から平均の荷重を求め,これと試験後の試験片より得られる変位量よりエネルギー吸収量を算出した.平均プラトー応力は平均荷重から求めた.重量一定のおもりを異なる高さから落下させ,プラトー応力及びエネルギー吸収量の衝突速度依存性を調査した.静的圧縮試験と衝撃試験の比較を行った. アルミニウムハニカムのエネルギー吸収機構はその座屈機構に起因し,プラトー応力は座屈進行時の応力であり,エネルギー吸収量は座屈による変位量と比例関係にある.静的圧縮試験ではどの試験片に関してもプラトー応力は一定値を示し,またエネルギー吸収量は試験片体積との間に明瞭な比例関係を示す.衝撃試験ではプラトー応力は衝突速度に依存し,最大で静的圧縮試験の約1.2倍になる. 以上から,アルミハニカムは緩衝材の設計に使用できる.
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