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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
形状記憶材料の熱・力学的性質とその評価法の研究として,TiNi形状記憶合金,Fe系形状記憶合金およびポリウレタン系形状記憶ポリマーの応力-ひずみ-温度-時間関係を調べた。得られた主要な結果は,次の通りである。 1.形状記憶合金の熱・力学的性質 (1)マルテンサイト変態に関して,繰返し熱・力学負荷を受けることにより,変態応力は低下し,変態温度は上昇する。これらの特性は応力-温度相図の変態線の挙動で表現できる。 (2)R相変態に関して,繰返し変形を受けても熱・力学的性質は変化しない。また,TiNi形状記憶合金線材の回転曲げ疲労については,ひずみ振幅がR相変態域にある場合には,疲労寿命は10^7回以上になる。 2.形状記憶合金の構成式 生成相の体積分率を考慮する構成式を提案し,形状記憶効果,変態擬弾性,回復応力,繰返し変形特性をよく表現できることを確かめた。 3,ポリウレタン系形状記憶ポリマーの変形特性 (1)材料の形状固定性は繰返し変形を受けてもほぼ一定である。 (2)形状回復特性は熱・力学負荷履歴に依存する。熱・力学特性は繰返しの初期に大きく変動する。したがって、実用においては予め力学的トレーニングを行うことが有効である。 (3)加熱過程において形状の回復する温度は,負荷過程の温度が低いほど低い。また,低温負荷では最初の負荷により熱・力学的性質が著しく変化する。
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