インコメンシュレートな準結晶材料の量子摩擦・摩耗の解明
Project/Area Number |
07650173
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松室 昭仁 名古屋大学, 工学部, 講師 (80173889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 剛 名古屋大学, 工学部, 講師 (30198262)
森 敏彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90023340)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 準結晶材料 / 量子摩擦・摩耗 / 単準結晶 / 機械的性質 |
Research Abstract |
本研究は,原子配列がどの方位にも無理数比なインコメンシュレート条件である準結晶の原子論的な量子摩擦・摩耗に対する実験的基礎データの収集および超潤滑理論の検証のための基礎実験を」行うとともに新しいトライボ材料としての準結晶の可能性の探索を目的とした.これらの目標を遂行するため,第一に粒界などの欠陥のないAl-Cu-Fe系単準結晶の創成をおこなった.次に摩擦係数測定,摩擦摩耗現象に相関のある弾性定数,破壊強度,硬さの測定をナノインデンテーション法で行い,ほぼ同組成の結晶相の材料と比較を行い,準結晶材料の特徴を明らかにした.以下に,得られた結果について示す. (1)TFZ法によりAl_<61.6>Cu_<24.5>Fe_<13.9>の組成のmmサイズの単準結晶を創成できた.X線回折法および透過電子顕微鏡観察により5回の回転対称性を有する単準結晶であることを同定した. (2)得られた単準結晶の物性は,摩擦係数(大気中)0.18,縦弾性定数191GPa,ビッカース硬さ970,破壊硬さ1.7MPam^<1/2>であった.一方同組成の結晶相はそれぞれ0.25,136GPa,690,1.1MPam^<1/2>であった.従って,準結晶相は特異な原子配列に起因して摩擦係数,強度などで優れており,低摩擦,高比強度材料として有望であることがわかった.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)