内部重力波の遷移過程における熱・運動量輸送機構の解明
Project/Area Number |
07650201
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
蒔田 秀治 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40135413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々 浩司 高知大学, 理学部, 助手 (50263968)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 内部重力波 / 熱・運動量輸送 / 強安定成層流 / 温度成層風洞 / 二線式温度流速計 / 温度擾乱 / 励起 / 制御 |
Research Abstract |
本研究室で開発した温度成層風洞の測定部に初期の速度・温度乱れが小さい強安定性層流(1200K/m)を実現し、その中で内部重力波を自然発生させた。本研究では整流胴内に金属細線(直径10μm,時定数5ms)を設置し、この内部重力波に正弦波的な微小温度擾乱を与えることにより、内部重力波の発生・発達・崩壊過程の制御を試みた。これまでの研究過程で本励起手法の可能性は実証されている。本研究では、この微小温度擾乱の励起周波数や励起強度などのパラメータを変化させることにより、それらが内部重力波の発達過程に与える影響を調べた。内部重力波による熱・運動量輸送に関する諸現象を、本研究室で開発した二線式温度流速計を用いた温度・速度の同時計測を通して解析した結果、以下に述べる結論を得た。(1)微小温度擾乱を与えることによって、流れ場の初期的な平均構造を変形させることなく内部重力波の発生・発達過程を促進することが可能である。(2)内部重力波は、発生・発達過程を経て非線形干渉によって崩壊し、波動のエネルギーが高周波の乱雑変動成分へと輸送され、内部重力波の発達が乱流遷移を促進することがわかった。(3)非励起時において内部重力波を構成する基本周波数成分の内の一つが十分に卓越している場合、その構成周波数は励起周波数に依存せず、基本周波数のエネルギーレベルのみが増加し、温度・速度場の変動エネルギーは、卓越周波数成分へと輸送されることがわかった。(4)内部重力波の構成周波数は、密度成層流中の平均速度勾配や平均温度勾配などの温度・速度場の平均特性により決定される。(5)内部重力波の振幅は、必ずしも励起強度に比例して増加せず、上限値が存在する。(6)微小温度擾乱を用いて内部重力波を励起しても、鉛直方向速度変動と温度変動間の位相差には影響を与えない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)