地球環境問題を考慮した高電圧電力機器絶縁に関する基礎的研究
Project/Area Number |
07650318
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田頭 博昭 北海道大学, 工学部, 教授 (10001174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中神 芳武 富士電機総合研究所, 研究部, 主任研究員
菅原 広剛 北海道大学, 工学部, 助手 (90241356)
下妻 光夫 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70041960)
酒井 洋輔 北海道大学, 工学部, 教授 (20002199)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 地球環境問題 / 高電圧絶縁 / フロン / ファインパウダ / 50Hz交流 / 雷インパルス / SiO_2 / Si_3N_4 |
Research Abstract |
本研究において、フロンを含有する絶縁材料の使用を排し、「地球にやさしい」新しい高電圧電力機器絶縁方式を確立するための基礎研究を行った。空気と微粉体の混合気体を用いた、フロンを含まない材料による気中ギャップの絶縁破壊電圧を、半球対半球ギャップ、あるいは球対球ギャップについて、実験的に研究した。直流、50Hz交流、標準雷インパルスの3種類の印加電圧波形について、データをとった。粉体材料としては、SiO_2、Si_3N_4、TiO_2、CeO_2、Al_2O_3、CuOを用い、粒径はそれぞれ10μmを平均として分布している。50Hz交流電圧印加時は、微粉体の効果は、ほぼここに記した順序でSiO_2が一番空気との比較において破壊電圧の上昇が大きい。2mmギャップにおいて、上昇率が最も大きく、約70%に達した。一方、Al_2O_3やCuOでは、上昇は極めてわずかであった。直流では一般に交流よりも上昇はわずかで、最も大きかったSiO_2でギャップ長3mmでも上昇率は15%程度であった。インパルス電圧印加の場合はパウダの量を準備する都合でCeO_2を除いた5種類について実験を行ったが、いずれの場合も20〜40%程度の破壊電圧の上昇が見られた。これらとは別に、直流および交流のみについCaCO_3パウダ、及びCa(OH)_2パウダに対しても実験を行った。比較的日常的に我々の周辺にある微粉体に興味がひかれたが、いずれも電圧上昇の効果は小さい上、Ca(OH)_2では破壊電圧は却って低下する結果が得られた。SiO_2パウダで典型的に現れるが、直流電圧印加時にパウダが電極(正電極)に付着する現象が見られる。これはパウダが電子を付着する機能を持つことを示し、破壊電圧の上昇を説明することができる。他の説明としては、パウダの電極への付着による電極の誘電体コーティングによる破壊電圧の上昇がある。現実にはこの両者が破壊電圧の上昇に同時に作用しているものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)