Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Research Abstract |
1.研究目的:本研究では,雷雲下の地上付近の空間電界を係留気球を用いて測定し,空間電荷について考察することを目的とする。 2.研究手順:まず係留気球用の小型回転式静電界計を製作し,つぎに現地観測を行うという手順で研究をすすめた。 3.電界計の製作と観測:電界計はフィールド・ミルタイプを採用し,係留気球用に小型計量のものを独自に設定した。特に上部下部の二組の電極により,電界計自身の帯電による影響を除く工夫を行った。データ記録はメモリカード方式とし,A/D変換したデータをメモリカードに記録し,気球を降ろしたときにカードを回収交換することにした。1秒のデータサンプルで1枚のカードにおよそ3日間のデータが記録される。この電界計は特殊な仕様のため,製作ははじめの予定を変更して,回路部品を購入して自作した。電界計は,およそ5kVまでの高電圧により高い電界をつくり較正を行い,30kV/mの静電界まで測定できるようにした。現地観測は福井県美浜町において,平成8年1月に行った。現地では,空間の電界と比較し,風の影響を評価するため,地上で静電界と風向・風速を同時に測定した。 4.結果と今後の計画:観測は約2週間程度行う予定であったが,本観測に入る直前に気球の係留について問題が生じたため,テスト観測だけで終り本観測のデータ収集までに至らなかった。テスト観測では電界計は正常に動作し1.8kV/mの電界を記録し,メモリカードへのデータの記録,呼び出しも正常に行えることが確認された。来年度以降電界計の数を増やして本観測を行う予定である。
|