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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
Sm_xFe_<100-X>(X=10-15)急冷薄帯を作製し,熱処理,アンモニアー水素混合雰囲気中での窒化,脱水素処理,熱処理,のプロセスにより,Sm-Fe-N磁石粉末を作製した.プロセス各過程の最適化を行ったところ以下の結果を得た. 1.急冷薄帯はTh_2Zh_<17>型Sm-Fe化合物とTbCu_7型Sm-Fe化合物の混合体となるが,X=14のとき,TbCu_7型化合物の量が最も少なくなった.またこのとき,保磁力が最も大きくなった.急冷状態での結晶粒径は100nm程度であった. 2.窒化後に保磁力を得るためには,窒化前に熱処理を施す必要がある.本研究の条件では、680℃,5分の熱処理を施した際に最も大きな保磁力が得られた.この際の結晶粒径は300-500nmであった. 3.高温・短時間の窒化に比べて,低温・長時間の窒化を行った際に大きな保磁力が得られた.しかしながら,過度に窒化温度を下げると必要時間が長時間となるため,本研究では,380℃で窒化処理を行った. 4.窒化後の薄帯にZnを蒸着し熱処理を施すことにより,残留磁化を減じることなく保磁力を改善できた.本研究の範囲では熱処理条件は,410℃,0.5時間のとき最も保磁力が改善された.そのときの保持力増加は,約3kOeであった. 5.Znコーティングとそれに引き続く熱処理により,薄帯中の析出α-Fe量が減じ,これが保磁力改善に寄与していると推測された. 6.脱水素によって保持力は改善された.改善には,350℃,0.5時間の脱水素処理がもっとも適していたが,Znコーティングと脱水素処理を組み合わせても,得られる保磁力はZnコーティングのみの場合と同じであった. 7.得られた保磁力は15kOe,残留磁化は70emu/gであった.
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