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¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究では,不完全な証拠のもとで大規模複雑システム安全制御を行わなければならない状況を想定し,システム状態に関する不完全情報を動的に更新する手法を開発するとともに,情報解釈に関わる意思決定者の認知特性・選好構造を考慮に入れた意思決定支援を考察した. 情報更新手法は,すでに稲垣が開発した一般化情報統合規則(IEEE Trans.Reliability,1991)に基づき,Bel関数とPls関数を更新する条件づける手法として構成した.従来の情報統合規則は静的な情報更新を行うためのものであったが,ここで開発した情報更新手法により,情報が時々刻々入手される状況のもとでの動的意思決定問題に対し,証拠理論的アプローチを適用することが可能となった.また,既存の情報更新規則のいくつかは,本研究で開発した情報更新規則に含まれるパラメータ値を固定することによって得られる特殊例として説明できることも明らかになった. さらに,証拠理論の適用対象となるシステムを設定し,システム状態とその観測機構,情報表示機構モデルを計算機上に構築し,被験者を設定して実験を行った.このことにより,人間の認知特性を反映した形で動的意思決定問題に証拠理論を応用することの有効性を検証した.
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