電力システムの過渡挙動と安定性喪失判断基準に関する基礎研究
Project/Area Number |
07650459
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
System engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上田 よし亮 京都大学, 工学研究科, 教授 (00025959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 弘之 京都大学, 工学研究科, 助手 (90227801)
高瀬 冬人 京都大学, 工学研究科, 助手 (60192150)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 電力系統 / 安定性 / 微分方程式 / 引力圏境界 / 引力圏共鳴 / 準無限大母線 / 高次元力学系 / 安定多様体 |
Research Abstract |
本年度は、励磁制御された一機無限大母線系統の過渡安定領域、ならびに、運転中の系統が動揺した場合、これに電力を供給している発電機の過渡安定限界の変化について基礎的な研究を行った。 1.電力系統の過渡安定度は、高次元位相空間におけるアトラクタの引力圏問題として捉えられる。しかし、制御系の詳細モデルまで考慮すれば、この問題は高次元非線形力学系の大域構造に関連した問題となり、その解析は困難となる。本研究では、一機無限大母線系統において界磁回路や励磁制御系を考慮し、これらを簡素化した3次元モデルについて、引力圏境界を構成する不安定平衡点の入集合(安定多様体)を図示する試みを行った。その結果、励磁制御を行った場合は、不安定平衡点の固有値に極端な大小関係が生じるため、安定多様体の追求が数値計算上、困難となることがわかった。安定多様体の構造を解明するためには、系統固有の性質を考慮した数値的技法を開発する必要性が明らかになった。 2.2台の発電機が送電線を介して系統に電力を供給しているとき、電力系統に動揺が生じた場合を想定する。このとき、2台の発電機が受ける影響は、電力系統の動揺周波数(準無限大母線の動揺周波数)によって、大きく変化することが明らかにされた(引力圏の共鳴)。すなわち、準無限大母線系統に生じた動揺の周波数が、2台の発電機と送電線のなす振動モードの固有周波数に近い場合、準無限大母線につながった2台の発電機の安定平衡点の引力圏が極端に狭くなることが確認された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)