Project/Area Number |
07650553
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造工学・地震工学
|
Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
神山 眞 東北工業大学, 工学部・土木工学科, 教授 (50085461)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松川 忠志 東北工業大学, 工学部・土木工学科, 助手 (00165789)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 常時微動 / アレー観測システム / 強震動 / 地盤・構造物系 / 動的応答特性 / ワイヤレス観測システム / 非線形応答 / アテニュエーション式 |
Research Abstract |
地盤と構造物から成る連成系の地震時挙動は人力地震動、地盤の地震応答、構造物の動的応答特性、地盤と構造物の動的相互作用など種々の要因の影響を受ける。本研究はこのような複雑な地盤・構造物系の動的応答特性を常時微動ならびに地震動のアレー観測システムの観測結果を利用して同定することを目的としたものである。 以上の目的を達するため本研究室で既に保有しているポ-タブル換振器、収録装置、無線データ伝送装置に加え、地中型換振器(水平2成分、鉛直1成分)を購入した。これらの既存設備と新規購入換振器とを連結させ、地表、地中一体型のアレー観測システムを構成して試験観測を行い、その性能を確かめた。一方、常時微動と地震動では振動レベルが全く異なることから上記の同定手法を有効ならしめるためには常時振動と地震動との振動特性の相関を確認しておくことが必要である。とりわけ、強振動を対象としたアレー観測結果が重要となる。その格好のアレー強震記録が1995年兵庫県南部地震の本震と代表的な余震で得られ、幸いそれらの記録が入手できたので、それらの解析に大半の時間を費やし研究をすすめた。その結果、常時微動より振動レベルの大きい、余震記録の地盤応答特性でさえ、本震での強震動の地盤応答と大幅に異なり、本震の強震動では地盤物性の非線形が著しくなることが判明した。ただし、そのような非線形応答が水平動と鉛直動では異なり、鉛直動では非線形応答はあまり表われないこともわかった。さらに、強震動では地震波のうち表面波が強く存在していることも明らかとなった。このことから、常時微動のアレー観測結果を強震動での地盤・構造物系の同定に生かすためには強震動で現れる非線形応答をいかに予測するかが鍵となる。これについては、現在も検討を継続中である。また、以上の考察とは別途に本研究テーマに関係することがらとして、最近日本で発生した被害地震の最大地動のアテニュエーション、地盤中の地震時ひずみについても考察をすすめた。それらの結果は研究発表リストに記録されて論文として発表された。
|