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¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
本研究は,新しい地盤調査技術として地下情報可視化に適した比抵抗高密度探査法を主に取上げ,地盤比抵抗と弾性波速度,コアの物性値などを用いて地盤の定量的評価システムを開発した。 高精度の岩石比抵抗測定システムを構築し,花崗岩や砂岩,礫岩,頁岩及び凝灰岩となる堆積岩の供試体の間隙を純水及びNaCl濃度が異なる8種類の電解質溶液によって飽和させて比抵抗測定を行い,岩石の比抵抗へ及ぼす間隙水の比抵抗,岩石構成物質の比抵抗及び膠結係数の影響を調べるとともに岩石物性と比抵抗の関係式について検討を行った。その結果,岩石供試体の比抵抗は一般の地層水の比抵抗領域(20〜140Ω・m)では間隙水の比抵抗変化に大きく依存せず,岩石の比抵抗変化はあまり見られなかった。また,新鮮な岩石や風化・変質した岩石でも岩石の比抵抗は間隙水のみ依存せず,岩石構成物質の比抵抗を考慮したBUSSIANの式が適用可能であった。これらの結果より岩石物性と比抵抗の関係式としては,既存のARCHIEの式が適用できず,BUSSIANの式が適用可能であることを明らかにした。この結果に基づいて,岩石の比抵抗と弾性波速度がそれぞれ間隙率と一義的な関係にあることを用いて,岩石の比抵抗を弾性波速度に換算する手法を提案し,花崗岩及び堆積岩地層における比抵抗検層データから換算した弾性波速度を求めて速度検層データと比較することによって提案する手法を検証した。さらに,提案した手法をもとに,実際の鉄道や道路トンネルにおける比抵抗高密度探査結果の定量的評価による地山区分を行い,実績支保パターンと比較した結果,両者がほぼ一致したことからその適用性を確認した。
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