Project/Area Number |
07650580
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
前川 晴義 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (60113031)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 土質安定処理 / 粘性土 / セメント / 圧密 / 圧密排水せん断 / 降伏 / せん断強さ |
Research Abstract |
軟弱土の改良策の一つであるセメント安定処理工法は、短期間に比較的強度の高い地盤に改良できるため、利用頻度が増大している。元来、地表部が対象であったが、技術開発によって、深層部にまで利用対象が拡大している。 本研究は、固化材による固結作用以外に、深層部の土被り圧を想定した圧密圧力を導入した場合の粘性土に対する固結効果を調べるために、養生期間中に圧密圧力を与えないAシリーズと、与えたBシリーズの供試体を作成し、載荷試験を行なった。実験方法は、まず既存の定ひずみ載荷型圧密試験装置を利用し、三軸セル内で圧密圧力を考慮しながら所定の期間養生した。載荷試験の結果からは、圧密圧力が与えなかったAシリーズに対し、与えたBシリーズの方が顕著な圧密降伏応力の増進が確認できた。圧密圧力の載荷時期は早期に与えた方が優位であり、Aシリーズの圧密降伏応力の約5倍に及ぶケースも明らかになった。 次に三軸セル内供試体作成装置(備品)を用いて、上記以外に過去に実施した混合条件の供試体を作成し、圧密排水せん断試験を行なった。その結果、圧密試験と同様に、圧密圧力が降伏応力や強度の増大に反映していることがわかった。興味深いのはセメンテーションと圧密効果を組み合わせた条件は、セメンテーション効果が助長されることである。この種の研究では、砂質土で圧密圧力の効果のないことが報告されており、粘性土では新しい知見である。今回は降伏応力や強度の増加関する規則性が明らかにできなかったが、多分、圧密に伴う含水比の低下で説明ができそうである。本研究からは、地盤の深度方向に対するセメント改良効果の基礎的な提案ができるもの考えている。今後は、当初に予定していた一部の実験を早期に行い、ここでの成果を一層高度な内容にする予定である。
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