Project/Area Number |
07650750
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural history/design
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Research Institution | Showa Women's Junior College |
Principal Investigator |
堀内 正昭 昭和女子大学短期大学部, 助教授 (00183103)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1995: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | エンデ&ベックマン / 法務省旧本館 / 碇聨(ていれん)鉄構法 / 明治建築 / 建築技術史 |
Research Abstract |
著者は、次に三つの目的をもって表記の研究課題に取り組んだ。(1)ドイツ人建築家エンデ&ベックマンの現存建築を徹底調査する。(2)彼らの遺作である日本の法務省旧本館に用いられた構法を、当時のドイツの建築技術との比較において位置付ける。(3)旧司法省庁舎の未公開図面の分析を行う。 まず、現存建築については、旧東ベルリンにベックマンの自邸、ポツダムのノイバーベルスベルクにベックマンの別邸と付属屋の計3件を新たに確認することができた。このうち別邸と付属屋は、彼らが手掛けた大規模な住宅地開発を関係するものであった。 法務省旧本館には碇聨(ていれん)鉄構法という明治時代特有の構法が用いられていた。これは、地震国日本において、同時のドイツ人にとって容易に選択できるインターナショナルな耐震構法であったこと、ベックマンはJ.ミルンによって指導された日本の地震観測のデータを参考に同構法を採用した可能性があることを明らかにした。 以上の成果は、日本建築学会において「ドイツにおけるエンデ&ベックマンの建築遺構について」ならびに「法務省旧本館に用いられた碇聨(ていれん)鉄構法について」と題して発表した。なお、旧本館にはヴォ-ルれんが造と呼ばれる構法で床がつくられていたが、これについては平成8年度の日本建築学会大会で発表する予定である。 最後の未公開図面については、旧司法省庁舎に関する計画段階ならびに実施図面の計51点の図面を神戸芸術工科大学坂本研究室で検分することができた。所蔵先の神戸市立博物館が大震災のため閉鎖され、それ以後の詳細な分析に至らなかったが、全図面のおおよその成立年代を特定することはできた。同図面の分析は、本年継続して完了させたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)