Project/Area Number |
07650784
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
余語 利信 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00135310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 眞一 名古屋大学, 工学部, 教授 (30016828)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ハイブリッド / 結晶性微粒子 / α酸化鉄 / 磁性 |
Research Abstract |
有機-磁性粒子ハイブリッドの無機成分として、α酸化鉄およびγ酸化鉄を選択した。ラジカル重合可能なアリル基を有する鉄-有機化合物としてトリス(アリルアセチルアセトナト)鉄を合成し、単独重合の条件を検討した結果、有機溶媒に可溶な固体を得た。重合生成物の分子量は、重合時間、温度に依存していた。そこで、この鉄化合物オリゴマーをエタノールに溶解し、均一相加水分解を行うための前駆体溶液を調製することができた。この前駆体溶液を中性、アルカリ性などの様々な条件下で加水分解を行い、有機-無機ハイブリッド材料を合成する回折法、透過電子顕微鏡により分析した。ハイブリッド中には10nmの微粒子が観察され、その電子線回折においてスポットが得られ、結晶性酸化鉄微粒子であることが明かとなった。加水分解時に還元剤を共存させることにより、強磁性体であるγ酸化鉄を分散させることができた。これらの、有機-磁性粒子ハイブリッドを誘電体テストフィクスチュア、デジタルマルチメータ、レコーダを用いて解析したところ、超常磁性を示すことが明かとなった。 以上のように、鉄-有機化合物を用いて、有機溶媒に可溶で、薄膜などの形状賦与が可能である有機-磁性粒子ハイブリッドが合成できることが明かとなった。今後、さらに前駆体の合成条件を検討し、ポリマーマトリックスの結合や重合度、分散粒子の粒径や結晶性などを制御して、有機-磁性粒子ハイブリッド材料の性質を評価し、特性を最適化する必要がある。
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