窒化ケイ素セラミックスの粒界ガラス相の性状と高温強度
Project/Area Number |
07650785
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 功 京都大学, 工学研究科, 助手 (70183861)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Keywords | 窒化ケイ素 / 粒界 / ガラス相 / ファンデルワールスカ / 電子顕微鏡 / セラミックス |
Research Abstract |
窒化ケイ素の高温強度を粒界ガラス相の原子配列という観点,特にSi-OとSi-Nの化学結合に着目して解明した. 研究項目は以下のとおりであった. 1)粒界ガラス相厚みの高分解能電子顕微鏡観察により実測. 2)粒界ガラス相におけるEELSの吸収端近傍微細構造の測定. 3)第一原理計算による粒界ガラス相の原子配列モデリング. 4)高温強度と粒界性状の比較検討. 粒界ガラス相に電子ビームを絞って測定したEELSの結果,検出できたのは,Si,O,Nのみであり,その各吸収端でのEELS強度から,N/(O+N)比は34%と評価できた.バルクのβ-Si_3N_4と粒界ガラス相とでは明らかにスペクトル形状が異なり,また第1ピークには約0.9eVのシフトが見られた.このシフト量を(SiO_4)^<4->と(SiN_4)^<8->クラスターについてのDV-X_α分子軌道計算結果とをピークシフトについて比例配分して解析した結果,N/(O+N)比は18%と見積もられた.このように全く独立した手法で見積もった化学組成は,定量的な一致はしないものの,いずれも20〜30%のN量を示した. DV-X_α分子軌道プログラムによるSi-L_<23>吸収端でのELNESの計算の結果,この粒界ガラス相がNがシリカガラス中にSiを3配位する強い化学結合を形成していることが判明した.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)