Project/Area Number |
07650848
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
津留 豊 九州工業大学, 工学部, 講師 (50089950)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 上水道パイプ / 耐腐食性 / 自己修復型皮膜 / シリカ / 亜鉛 / 複合めっき / ヘミモルファイト / 微粒子 |
Research Abstract |
研究は上水道パイプにおいて高耐腐食性を発揮する自己修復型皮膜の創製を意図する。このため、表地金属の上にシリカ(SiO_2)を含有した亜鉛複合めっき膜を形成し、その表面に水熱合成法により緻密なヘミモルファイト層を調製することを目的とする。このヘミモルファイトは、シリカと亜鉛からなる化合物で、Zn_4(OH)_2Si_2O_7・H_2Oの化学式で示される高耐腐食性で絶縁性の無機高分子である。 これまでに、(1)溶液内シリカ微粒子の分散を均一にするため、底部よりG3ガラスフィルターを通してガスを吹き込むタイプのガス攪拌式円筒型セルを製作した。(2)(1)で製作した電解セルを用い、溶液内シリカゾル(平均粒径50nm)の濃度及びガス流速が、平均拡散層厚みに及ぼす影響を調べた。その結果、平均拡散層厚みはシリカゾル濃度及びガス流速の増加とともに減少することが明らかとなった。使用したガスは空気及び窒素である。(3)電位差滴定法を利用して、シリカゾルへの亜鉛イオンの吸着及び水酸化亜鉛の形成に及ぼす溶液pHの影響を検討した。その結果、亜鉛イオンの吸着量が溶液pHとともに増加し、水酸化亜鉛の形成がシリカゾルにより促進されることが分かった。(4)溶液pHが亜鉛複合めっき膜の表面形態及びめっき膜内シリカ濃度に及ぼす影響について調べ、溶液pHの上昇とともに膜内シリカ濃度が増加し表面は粗になることが分かった。とくに、攪拌用ガスに空気を用いると、窒素の場合に比べめっき膜内シリカ濃度が増加し表面は粗となった。これは溶存酸素が陰極で還元され、O_2+2H_2O+4e^-=4OH^-の反応により、電極近傍のpH上昇に寄与したためである。このことは空気攪拌の場合、めっき終了後の溶液pHが、初期pHから大きく上昇することからも支持された。
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