Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
平成8年度科学研究費補助金のもとで行った『コンピューター画像計測と解析による多層状金属粉末の動的成形過程の研究』は,コンピューター画像処理装置の援用によって,従来の工学的変位計測では極めて困難であった2層を越えた多層状粉末に対する成形過程の解明に挑み,成形中のパンチと粉末粒子の移動経路および衝撃波の伝ぱ経路を求め,多層状粉末の動的成形過程を明らかにすることであった.実験では,型の中に詰め込まれた初期密度層が2層,3層および4層に加え,さらに層を増やした5層,6層の場合に超高速度カメラを用いて成形過程写真の撮影を行った.撮られた写真をコンピューター画像処理装置PIAS LA-555によって計測と解析を行った.この方法によって,型の中に詰め込まれた粉末媒質の一側面に引かれるアルミニウム粉末を用いた斜線の細線化処理技術による精度と信頼性の向上が図られた.実験は,型の中で粉末媒質を支えるプラグに貼ったStrain gageによってとらえられたひずみ信号からプラグ端面における衝撃波の到達および反射の時間と応力値が求められ,この情報のもとに画像解析における波の反射の時点の判読を容易にした.ひずみ信号はディジタルメモリースコープとパソコンの併用によってフロッピ-ディスクに保存され,そのフロッピ-からは,必要に応じて何時でもスコープ画面に信号が再現観察できるようになった.その結果,成形中に起こる各層の境界での衝撃波の透過と反射および粉末媒質中を伝ぱする衝撃波の状況が把握することができた。また,理論的には粉末媒質を連続体とみなし,成形中に粉末媒質を伝ぱする衝撃波の問題を質量および運動量の保存則と粉末媒質の状態方程式から取り扱った差分法を用いた計算プログラムにより計算を行い,衝撃波の伝ぱ経路ならびに粉末媒質の移動経路について大まかな近似を行なうことができた。
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