Project/Area Number |
07650938
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
今村 成一郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (00027898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 圭司 大阪市立工業研究所, 工業化学課, 研究副主幹
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Project Period (FY) |
1995 – 1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Keywords | チタニアシリカ / 四面体チタン / ゾルゲル法 / X線吸収微細スペクトル / エポキシ化反応 |
Research Abstract |
急速ゾルゲル法によりチタンイソプロポキシドとエチルシリカートからチタニアシリカ複合酸化物を調製し、その物性、触媒作用を検討した。XAFS分析の結果、チタンの含有によってチタンの配位構造が変化し、低含有量(30モル%以下)ではチタニはシリカのマトリックスの影響を受け4配位構造をとり、高含有量ではチタン同士が凝集して8面体構造をとることを見いだした。4面体構造チタンはその不飽和の配位座がルイス酸点となる。同時にヒドロペルオキシドによりエポキシ化反応においては、反応の第一段階で空配位座においてはにヒドロペルオキシドを活性化するために高い活性を持つ。シリカマトリックスによって規制される場合のみでなく、4配位構造を持つチタンがあればルイス酸性質を持ち、エポキシ化活性を有する。たとえば低温焼成え無定型状態の酸化チタンあいるは、アルミナ担持酸化チタンも部分的に4配位構造のチタンを有し、ルイス酸性、エポキシ化活性を示す。しかし、シリカの4配位マトリックス構造がとりわけ4配位チタンを発現させる効果があり、この点にチタニアシリカの特殊性がある。 XAFS分析は表面のみならずバルクの状態をも反映する。触媒反応は表面現象であるために上記結論には若干の疑問がのこる。そこでチタニアシリカの表面チタン上にスーパーオキシド生成させ、これをプローブとして表面のみの状態を解析した。生成するスーパーオキシドのg1値はチタン含量により変化し、チタン含量の低下に伴って増加し、その挙動はXAFS分析による4配位量の変化に正確に対応した。g1,g2,g3値の中でg1値は吸着している金属元素の状態を最も強く反映する。したがってXAFS分析に基づく解析は、正しくチタニアシリカの表面チタン状態による物性、触媒特性を表していると結論した。
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