アロステリックな効果を利用した新規クラウンエーテル型蛍光・吸光試薬の開発
Project/Area Number |
07650971
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 博 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (00117194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諸角 達也 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50271713)
吉田 登 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (00158461)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | クラウンエーテル / 錯形成 / エネルギー移動 / 蛍光光度法 / キサンテン / ピレン |
Research Abstract |
生体系や環境中で重要な役割を果たしているカリウムやカルシウムなどのアルカリ・アルカリ土類金属イオンの高感度かつ簡便な分析法を検討した。クラウンエーテル類似化合物として、分子内に芳香環を2個持つポリエーテルを分子設計・合成し、蛍光光度法に用いる分析試薬としての性能を評価した。 長鎖ポリエーテルの構成成分としてo-フェニレン基を導入して鎖の剛直性を増した化合物を基本骨格として、その両端にピレンやキサンテンを導入した化合物を合成した。 (1)まずピレンを導入した化合物についてアセトニトリル溶液中で、アルカリ・アルカリ土類金属との錯形成挙動を検討した。その結果、鎖長の短いポリオキシエチレン鎖の場合は錯形成能は弱いながらもリチウムイオンに選択性を有し、錯形成に伴い蛍光スペクトルがピレンのダイマーからモノマーへと変化していった。エーテル鎖に5個の酸素原子を含む化合物ではカルシウムに選択的となった。 (2)希土類金属イオンとの錯形成を試み、配位子からのエネルギー移動による希土類の増感発光を試みた。上記の化合物ではテルビウム(III)などの希土類イオンとは錯形成をするが明確な可視領域の発光は見られなかった。これはピレンのT_1とテルビウムイオンとのエネルギー差が適当でないためであった。一方、ピレンの代わりにキサンテンを導入した化合物ではテルビウム(III)に対して400倍近い発光の増大が認められ、三重項経由の効率のよいエネルギー移動が観測できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)