Project/Area Number |
07650983
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
大塚 浩二 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (70183762)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | キャピラリー電気泳動 / ミセル動電クロマトグラフィー / MEKC / 界面活性剤 / 多環式芳香族炭化水素 / PAH / 有機溶媒 |
Research Abstract |
キャピラリー電気泳動(CE)の一手法であるミセル動電クロマトグラフィー(Micellar Electrokinetic Chromatography,MEKC)は、電気的に中性な化合物をも電気泳動によって分離可能とし、電気泳動の対象試料範囲を飛躍的に拡大した分離分析法である。本研究では、従来MEKCでは分離困難とされてきた脂溶性物質の分析を行い、MEKCの応用範囲拡大を試みた。 これまでの研究で、MEKC系に有機溶媒を添加することにより数種の脂溶性化合物が分離できることが明らかとなっており、ここでは有機溶媒添加系を中心にMEKCによる多環式芳香族炭化水素(PAH)の分離について最適条件を探った。 1.予備検討の結果、硫酸ドデシルナトリウム(SDS)ミセル水溶液にジメチルスルホキシド(DMSO)またはアセトンを添加することにより、十数種のPAHが良好に分離できることが明かとなった。 2.DMSO-SDS系およびアセトン-SDS系について、有機溶媒濃度・SDS濃度・pHなどが分離に及ぼす影響について検討した。アセトン系はDMSO系に比べ検出感度が高く、またより低い有機溶媒含量で良好な分離が達成されることが分かった。 3.50mM SDS-50%(v/v)アセトン溶液を用いた場合、これまで分離が極めて困難であったo-terphenylとtriphenyleneについて良好な分離が達成された。 4.SDS以外の界面活性剤として高分子量界面活性剤であるアクリル酸ブチル-メタクリル酸ブチル-メタクリル酸共重合体(BBMA)の使用について基礎的検討を行った。BBMAは一分子でミセルを形成するため有機溶媒含量を自由に調節できることが期待される。 5.PAHの分析に対して非水系溶液を用いることが効果的であると考えられるので、CEにおける非水系溶液の利用について基礎的検討を行った。その結果、非水系ゾーンを水系緩衝液のゾーンで挟み込む部分注入法を用いることにより、脂溶性試料の分析が可能であることが明かとなった。
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